一寸、白州次郎
今更この人物の人となりを説明する必要もない。しかし、晩年、夫婦円満の秘訣はと問われ「一緒に居ないことだよ」と返した彼のプライベートはどんなものだったのだろう?
これにはすこぶる興味が湧く。
若い頃の彼の容貌を個人的には決して好きではない。余りに美男子過ぎて興味をそそらない。しかし50を越え、晩年に至るその姿は確かに稀有な日本人という表現がピッタリだ。無論、その生き方を含めて。否、その稀有な生き方が彼にその風情と色気を与えたのだろう。
白州次郎のプライベート。ともかくモテタという話は解し易い。しかし正子夫人との不思議な夫婦生活も含め、男女の極みを想像するのは止しておこう。それは相手が誰であれ、勝手だし、余計な詮索というものだ。反吐が出そうになるテレビのスキャンダル話には辟易だし、そんな話題に視聴率なるものが上がる事自体どうかしてる、そう思う。つい余談になった。
でもせめて何がしかのプライベート。男女の極みを語るのが禁忌なら、そう酒だ。
「右利きです。でも夜は左利き」。彼が言う左利きとは酒のみのこと。
毎年行く由布院のバーで白州次郎の事を聞いたのは昨年の正月。この店は日比谷帝国ホテル2階のオールドインペリアルバーに長年勤務したお二人が東京という街に見切りを付け、彼の地に移り住み作られたバーとのことだが、このお一人が白州次郎に応接したという。
カウンター越しに「おい、この店ブラックボトルはねえのか?」「ブラック○○ならありますが」「しょうがねえや、そいつでいい」こんなやり取りがたまたま別な日にもう一度あったそうだ。カウンター越しでも羨ましい限りだ、白州ファンの一人としては。
それ以降、あるホテルのバーと中洲の店2軒に小生の愛用の酒としてブラックボトルが置いてある。「何とミーハーな」。そんな声が聞こえてきそうですが、勝手です。
明日から4連休。自由気侭にゆっくりと時間をお過ごし下さい。小生もブラックボトルに初夏の気配を混ぜながら、暫しの休息を楽しむ事にします。しかし、申し添えておきます。ブラックボトルと初夏の風は馴染まない。半ば強引な締めでした。失礼。では、又。

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